梅雨の時期はあまりおでかけする気にならないので、本を通して旅気分を味わっています。最近手に取ったのは、『世界の祝祭日とお菓子』（高野麻結子編・2007年プチグラパブリッシング）という一冊。ヨーロッパ、アジア・中東、アメリカ大陸と、世界各地の祝祭日とそれに欠かせない55のお菓子が、美しい写真とともに紹介されています。
たとえば表紙の印象的なお菓子は、フランスでエイプリルフールに食べられるという「ポワソン・ダブリル」。4月1日には、サバの形をしたパイなどのお菓子を贈り合う習慣があるそうです。
お菓子だけでなく、祝日の過ごし方まで書かれているのがこの本の魅力。とくに印象的だったのは、世界各国で暮らす人々に特別な日の思い出のお菓子を聞いたインタビューです。あたたかな記憶とともに語られる知らないお菓子のストーリーを読んでいると、「どんな味なんだろう？」と想像がふくらみました。レシピもたくさん掲載されているので、さっそく作ってみようと思います。